四柱推命の命式 プロはどこを見ている?

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四柱推命歴21年ぐらいのおじさんが(今年2024年で48歳になります)、四柱推命の、「ちょ~初心者」の方のためにわかりやすくお話します。

 

わかりやすく四柱推命を説明します。「しちゅうすいめい」と言います。「よんちゅうすいめい」とは言いません。

では始めます。理論や理屈、小難しい話や四柱推命の歴史や流派などは全部、すっ飛ばします。あくまでも私なりの考えで説明します(中国式の四柱推命理論に基づきます)。とにかく分かりやすく教えます。本来、四柱推命は「かんたん」なんです。

 

「命式のどこを見ればいいのか?どこが大事なのか?プロはどこを見るのか?」についてです。まずは命式を載せます。下記をご覧ください。命式(めいしき)というのは、4つの干支(えと、かんし)のみだと思っています。よって十二運(じゅうにうん)や蔵干(ぞうかん)などは載せません。まずは命式(八字)をよく見ていただきます。

 

まず最初に見る部分は、「天干(てんかん)」です。

以上が4つの干支(かんし)です。命式が出ました。さて、まず最初にどこを見るか?どこが大事なのか?私はまずは、「4つの天干(てんかん)」を見ます。4つの天干を見ると年干(ねんかん)から順に、「壬、壬、壬、壬」と並んでいます。分かりやすく4つの天干全てを、壬(みずのえ)にしてます。五行(ごぎょう)で言いますと、壬(みずのえ)は水(みず)です。天干(てんかん)を五行別(ごぎょうべつ)に数えると、「水が4つ」です。

 

天干を見るだけで「格局(かっきょく)」が判明することもあります。

天干が全て4つとも「五行の水」だった点から、「うん、なるほど」と思いますし、すでに格局(かっきょく)が判明しています。中国式の四柱推命をある程度、勉強されている方なら、ほとんどの方が、この命式の格局が分かっています。ただ、今日は格局(かっきょく)は置いときます。「命式のどこを見るか」を分かりやすくお伝えします。

 

月令(げつれい)、月支(げっし)とはなに?同じものじゃないの?

上記命式では、月令(げつれい)は載っていませんが、寅月(とらげつ)なので「甲」(きのえ)になります。月令(げつれい)は甲(きのえ)になります。このあたりは、「そんなものか」と解してください。初学者の方は、あまり難しいことを考える必要はありません。

 

月支(げっし)は、生まれた月が何か?を示すもの

※月支(げっし)というのは、「生まれた月が何月か?」を示すものです。よく、「月支(げっし)と月令(げつれい)って同じものですか?」という質問を受けますが、厳密には同じものではありません(関連はあります)。

 

●月支(げっし)とは「何月生まれか?を示すもの」です。月支(げっし)を見れば、いつ頃の生まれかが分かります。例えば月支が「寅(とら)」なら、立春の2月4日頃から、3月6日ぐらいまでの生まれだなと分かります(初学者には分からないかもしれませんが)。月支と生まれ月の関係を下記に簡単に載せます。月支と五行の関係を下記に載せます。

 

月支(げっし)と生まれ月の関係

月支が寅の人は2月生まれです(2月4日頃から3月5日頃までの生まれ)

月支が卯の人は3月生まれです(3月6日頃から4月4日頃までの生まれ)

月支が辰の人は4月生まれです(4月5日頃から5月5日頃までの生まれ)

月支が巳の人は5月生まれです(5月6日頃から6月5日頃までの生まれ)

月支が午の人は6月生まれです(6月6日頃から7月6日頃までの生まれ)

月支が未の人は7月生まれです(7月7日頃から8月7日頃までの生まれ)

月支が申の人は8月生まれです(8月8日頃から9月7日頃までの生まれ)

月支が酉の人は9月生まれです(9月8日頃から10月7日頃までの生まれ)

月支が戌の人は10月生まれです(10月8日頃から11月7日頃までの生まれ)

月支が亥の人は11月生まれです(11月8日頃から12月6日頃までの生まれ)

月支が子の人は12月生まれです(12月7日頃から1月5日頃までの生まれ)

 

月支(げっし)と季節(春、夏、秋、冬)、月支(げっし)と五行(ごぎょう)の関係

●月支が寅(2月)、卯(3月)、辰(4月)の方は春月生まれです。2月から4月生まれの方は、「五行の木が強い季節」に生まれてます。

 

●月支が巳(5月)、午(6月)、未(7月)の方は夏月生まれです。5月から7月生まれの方は、「五行の火が強い季節」に生まれてます。

 

●月支が申(8月)、酉(9月)、戌(10月)の方は秋月生まれです。8月から10月生まれの方は、「五行の金が強い季節」に生まれてます。

 

●月支が亥(11月)、子(12月)、丑(1月)の方は冬月生まれです。11月から1月生まれの方は「五行の水が強い季節」に生まれてます。

 

※各季節の最後の月は(月支が辰(4月)、未(7月)、戌(10月)、丑(1月))は、土(つち)の五行が強くなる期間(土用の期間)が少々あります。

 

7月終わり頃、「土用の丑の日(どようのうしのひ)」と言って、なぜかウナギを食べる習慣がありますね。あれは7月の後半の、「土の五行が強い期間の、丑の日にウナギを食べる」ということになります。四柱推命的に言えば、何で土の五行が強い時期に(しかも丑の日限定で)、ウナギを食べるのか?疑問ではあります。ウナギと土の五行には何の関係もありません。起源は、平賀源内(ひらがげんない)という方が、知人の店の商売のために考え出したようではあります。詳しくはネットで調べてみてください。

 

月令(げつれい)は、何の五行が強い時期に生まれたかを示すもの

●月令(げつれい)とは、「何の五行が強い時期に、その方が生まれたか」を示すものです。

※「月令(げつれい)」の定義、意味については、各流派により違いがあると思います。私の考えでは、月令は「何の五行が強い時期に、その方が生まれたか」を示す目印みたいなものです。

 

月令の出し方は決まりがありますが、ここでは省略します。例えば月令が、丙(ひのえ)なら、「その人は五行の火が強い季節に生まれたんだな」と分かります。月令が癸(みずのと)なら、「五行の水が強い季節に生まれたんだな」と分かります。

 

※月支(げっし)と、月令(げつれい)は関係性はあります。例えば月支が寅(2月)なら、月令は必ず「木の五行(甲)」になります。じゃあ、「月支と月令は、ほぼ同じものじゃん」と思うかもしれませんが、あくまでも分けて考えたほうがいいです。例えば月支が辰(4月)だと、月令が木の五行(乙)になる場合と、土の五行(戊)になる場合があります。

この月令(げつれい)というものですが、流派によっては、月支元命(げっしげんめい)など言ったりします。この月令(げつれい)・月支元命(げっしげんめい)ですが、流派により違うものが出たりします。無料四柱推命のサイトでは食神(しょくしん)と出たけど、別の四柱推命ソフトでは正官(せいかん)と出るなど普通に起こり得ます。

 

そのあたりが、これから四柱推命を学ぼうという方や、既に学ばれている方が混乱する原因になると思われます。この点は「統一」ができていない部分なのでご了承ください。私は中国式四柱推命の理論に基づいて月令を出しますので、どうかご了承ください。ついつい、説明が長くなってしまいます。話を戻します。

 

「天干に五行の水が多い命式」と言えます。よって、「五行の水が強い命式」と言えるでしょう。少し四柱推命らしくなってきましたが、これ以上深入りすると、わけがわからなくなりますので、ここまでです。

 

日干(にっかん)を元にして、天干(てんかん)それぞれに通変星(つうへんせい)を出す。月令(げつれい)の通変星も出す。

その次に見るというか、「出す」のは私の場合、天干の通変星(つうへんせい)です。天干それぞれに通変星を付けます。通変星の出し方は、日干を基準にして、各天干(かくてんかん)を見て出します。日干の壬(みずのえ)が元になります。日干の壬(みずのえ)から年干の壬(みずのえ)を見ると、比肩(ひけん)になります。日干の壬(みずのえ)から、月干の壬(みずのえ)を見ると、年干と同じく比肩(ひけん)になります。日干自体には通変星は出しません。最後に、日干の壬(みずのえ)から、時干の壬(みずのえ)を見ると、年干、月干と同じく比肩(ひけん)になります。

 

天干には比肩(ひけん)が3つあると分かりました。そして月令(げつれい)の通変星も一応は出しておきます。日干が壬(みずのえ)で、月令は「甲(きのえ)」です。日干の壬から、甲(きのえ)を見ると、通変星では「食神」となります。

 

天干に比肩(ひけん)が3つあり、それ以外の通変星は天干にありません。よって、この命式の方の性格傾向は、「比肩(ひけん)」の傾向が1番強いとなります。

以上がごくごく簡単な見方です。では次に地支(ちし)を見ていきますが、その前におさらい、まとめです。

 

四柱推命で大事なのは、「天干、地支、月令」です。見るべきところも、「天干、地支、月令」です。

命式を見る際は、「天干(てんかん)」が大事です。そして「月令(げつれい)」も大事です。あとはこれから説明する「地支(ちし)」も大事です。この天干、地支、月令について、どう見ていくのか?ですが、「五行」で見ていくことがポイントです。簡単に言えば、「五行」でまとめればいいんです。天干4つはそれぞれ「五行」で分けられます。月令も「五行」は何か?が出ます。そして今から説明する地支も、「五行」で分けられます。

 

●天干(てんかん)の五行を出す(見極める)。

●地支(ちし)の五行を出す(見極める)。

●月令(げつれい)の五行を出す(見極める)。

 

以上が、私が四柱推命判断をする際にまっさきに行う作業です。世のまともな四柱推命プロの方は大体、こんなことをしているのでは?と思います(違うかもしれませんが)。天干の通変星が何か?は大事と言えば大事ですが、その前に天干、地支、月令の五行(ごぎょう)を把握することが大事です。

天干、地支、月令の五行を全部ひっくるめて、「同じ五行」で分類します。これは私の行う四柱推命では「五行の強弱(ごぎょうのきょうじゃく)」というものになります。ややこしくなるので今回の説明では省略します。とりあえず地支を見ていきます。

 

4つの地支には根(ね)が含まれていると考える。※中国式の四柱推命での大事な考え方

再度、命式を載せて、地支を見ていきます。

地支(ちし)は、「戌、寅、午、寅」の4つです。年支から戌(いぬ)、寅(とら)、午(うま)、寅(とら)と並んでいます。この地支は「非常に大事」です。天干(てんかん)も大事ですし、もちろんプロが着目する場所ですが、「地支(ちし)」こそ、最も重要な見るべき場所ではないかと思います。一般の方の中には、天干(てんかん)の通変星ばかり見て、地支(ちし)の十二支はあまり(ほとんど)、考慮しない方がいるかもしれません。地支(ちし)は何か意味があるの?と思っている方がいるかもしれませんが、私は、「地支(ちし)」に非常に着目します。

 

このあたりが、「プロ」と「アマチュア」の方の大きな違いかもしれません。一般の方は、「通変星(つうへんせい)」ばかりに目が向かいがちですが、私は「地支(ちし)」がどんな状態かがすごく気になりますね。

 

天干(てんかん)よりも、地支(ちし)のほうが大事かも・・

では、「地支(ちし)」はいったい、どんな意味があるのか?と言いますと、地支(ちし)は、天干(てんかん)の強さを決めると考えます(中国式四柱推命での考え方)。4つの天干それぞれが、どの程度の強さなのか?を、地支(ちし)が決めると、中国式四柱推命では考えます。地支を見ずに、天干4つだけを見てても、その4つの天干それぞれが、どれほど強いのか、弱いのかが分からないのです。

 

4つの天干それぞれの「強さ」を出すことによって、どの五行が強くて、どの五行は弱いか?が出ます。この、「五行それぞれの強い、弱い」を出すことが、四柱推命の肝(きも)と言えます。

 

五行の強い、弱いを正確に出すことがポイントです。

命式の中で、「五行のどれが強い、どれが弱い」をきちんと把握できれば、「四柱推命の半分はできた」と言えます。四柱推命鑑定で大事なこと(絶対にやらないといけないこと)は、「五行の強さを、5つそれぞれ正確に把握すること」と言えるでしょう。

 

ここで、おじさんが断言してしまいますが、「五行の強さ(どの五行が強い、弱い)」をきちんと調べない四柱推命は、「ちゃんとした四柱推命ではない」ということです。これが「本物、偽物」を見分ける1つのポイントになります。

「ちゃんとした四柱推命とは何だ?」という話になってしまいますが、ここでは省略します。気になる方はこのブログの他の記事を読まれてください。

 

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