四柱推命における重要理論の、五行について私なりの説明をします。概論的(がいろんてき)な小難しい説明はしません。そんな説明をしても私も皆さんも面白くありませんので。
例えば五行の木(き、もく)について、皆さんはどのくらい、意味合いを引き出せますか?五行別の体の部位では、五行の木(き、もく)は、「頭、目、視力、肝臓、神経系、自律神経」などの意味があります。このくらいならご存じの方も多いでしょう。
「頭、目、視力、肝臓、神経系、自律神経」をさらに細かく言うと(健康面の不調として)、頭痛、肩こり、目が疲れやすい、目が痛い、視力低下、メガネをかけている、コンタクトをしている、ドライアイ、緑内障、白内障、網膜剥離、肝硬変、肝炎、肝臓がん、手足のしびれ、リュウマチ、パニック障害、鬱病、その他の心の病気など」となります。五行の木と聞いて、パッとこのくらいがスラスラ出ないといけません。
五行の木には上記の意味合い(健康面の不調)があるのですが、これらの不調が全て、命式に五行の木を持つ皆さんに出るわけではありません。五行の木の意味する不調が出るか出ないかの見極めを簡単に言えば、命式内の五行の木の状態がもともと良くない方や、命式内の五行の木の状態が、巡ってくる運気により悪くなった時、または巡ってくる運気が、良くない影響が木で強い時に、不調が出やすいと判断します。
「先生、質問があります!五行の木の意味(健康面の不調)で、コンタクトをするとか、肝臓がんなどありますが、不調の程度で言えば、肝臓がんのほうがかなり重いです。同じ五行の木でも、不調の程度(軽重)はどうやって判断(区別)するのでしょう?」
お答えします。その命式にとっての、五行の木の強さ(悪さの軽重、命式への影響度)で判断します。簡単に言えば、強い木なら不調の程度が重いなど判断しますし、そこまで五行の木が強くないなら、不調の程度は軽いなど判断します。
いかがでしょう。五行により、その命式の方の体質、弱い部位の見当がついて、いつ不調が出やすいかも巡ってくる五行で判断するということです。これが私が行う健康面の判断方法です。この判断をお客様に対して行います。
四柱推命により、「体質、健康面」を判断する際は、主に「五行」で判断します(それ以外の健康面の判断方法もあります)。五行が重要な四柱推命理論の1つということがお分かりいただけるでしょう。
そして、さらに今回説明した、五行の木が5種類に分かれます。その5種類とは「通変星5種類」のことです。五行と通変星を組み合わせることで、さらに奥深い、その方の実情に即した四柱推命判断が可能になります。何度も言いますが五行と通変星が非常に大事なのです。
●五行の木が比肩(ひけん)や劫財(ごうざい)の場合。
●五行の木が食神(しょくしん)、傷官(しょうかん)の場合。
●五行の木が偏財(へんざい)、正財(せいざい)の場合。
●五行の木が偏官(へんかん)、正官(せいかん)の場合。
●五行の木が偏印(へんいん)、印綬(いんじゅ)の場合。
以上、5つの組み合わせができます。例えば五行の木が比肩(ひけん)や劫財(ごうざい)で、木の状態が良くなく強い方の場合は、四柱推命の読み解き、解釈はどうなるでしょう?答えだけ言いますと、兄弟仲に少し問題ありかもしれません。父親や妻(または交際相手)との仲に何らかの問題があるかもしれません。お金使いに問題ありかもしれません。
以上が基本中の基本の四柱推命解釈です。その他、対人関係に注意が必要です。人の話をよく聞くことを心がけないと、友達が去っていきます。これも基本の解釈です。
さらに細かく解釈すると、奥様に対して心無い言葉を投げかけて、愛想をつかされないように注意が必要です。人によっては奥様へのモラハラやDVも早々にやめないと警察沙汰になりかねません。消費者金融への借金をきちんと返すべく、真面目にコツコツと仕事に打ち込まないといけません。お父様へのお金の無心は、ほどほどにしないといけません。その他も色々と解釈が出てきますが、キリが無いのでこのくらいにします。
※以上の解釈が全て当てはまるというわけではありませんが、当てはまることもあるでしょうし、当たらずとも遠からずなこともあります。まるっきり外れるということは、あまり無いです。
以上の解釈が四柱推命の基本になります。全部当たるとは言いませんが、「五行の木が強くて良くない状態で、通変星が比劫」なら、このような傾向があります(何度も言いますが、これらはあくまでも基本中の基本になります)。
いかがでしょう。五行と通変星だけ使って、自然にこのような解釈が出てきます(格局判断は必要ですが)。このような解釈が基本としてスラスラ出てくれば、お客様からの相談のほとんどに対応可能だと思います。秘伝やら奥義などを使用する必要は一切なく、五行と通変星だけを深く深く見ていくことで人間の様々な事柄を読み解いていけるということです。
次回も説明していきます。